同門会長の挨拶
脳心臓血管センター長兼循環器内科主任部長
このたび、第18回広島大学循環器内科同門会総会において松本公治前同門会会長の後任として広島大学循環器内科同門会長に指名選出されました昭和63年広島大学医学部卒業の上田浩德です。歴代の同門会長の松浦秀夫先生、今津通教先生、満田廣樹先生、長﨑孝太郎先生、松本公治先生と受け継がれた同門会長という重責に身の引き締まる思いと同時に、大変光栄に思っております。歴代の会長が貢献されてこられました「会員相互の親睦と学術の向上と医道の昂揚を図り、循環器内科教室の発展に資すること」という同門会の理念を受け継ぎ、循環器内科学教室と同門会員の先生方の一層の発展のために努めていく所存です。
平成20年1月に木原康樹教授のもと広島大学循環器内科学教室が開設され、平成21年5月に第1回同門会総会が開催されました。同門会は本年で、18回目を迎え、370名を超える会員数となっています。初代教授の木原康樹先生におかれましては、広島大学医学部における循環器内科学教室設立から臨床・研究・教育・地域貢献と数々のご功績を残されました。特に、広島大学病院心不全センターの設立と広島県内全域の心臓いきいきセンターネットワークの構築ならびに心不全手帳の配布はその後の広島県の心不全管理に貢献し、厚生労働省のモデルにもなっています。木原教授のご指導のもと、大きく飛躍した広島大学循環器内科学教室は、令和2年4月に第2代の循環器内科教授に就任された中野由紀子先生に引き継がれ、さらなる発展を遂げております。特に、不整脈領域では最先端の治療が行われ、研究においても循環器領域のトップジャーナルへの掲載など、海外への発信も活発に行われています。これら両教授のご功績に深く敬意を表します。また、開業医ならびに関連病院の同門会員の先生方が中心となって行われました「夜間高血圧患者における夜間血圧正常化に対する治療法についての検討」の臨床研究においては、サブ解析も含め数多くの論文が掲載されています。
我々循環器内科医は、循環器内科の一般臨床において急性期医療、救急医療、慢性期管理、在宅・地域連携に深く関わり、高度な技術を要する医療、先進的な治療薬を必要とする医療、長期にわたる疾病管理も同時に行っていかなければなりません。これらにおける診療の質と継続性には、医療経済的には、限られた医療資源を有効活用し、真に必要な医療を患者に届ける必要があります。また、現行の医療保険制度や診療体制の下で、これらを遂行するためには、健全な病院経営も必要不可欠な時代となっています。しかし一方で、そのような時代だからこそ、高い倫理観と患者を思う情熱や知的な優しさ (Intelligent kindness) を忘れず、自ら勉強した知識・経験・臨床的エビデンスによって患者に最善の利益を与えられるよう診療を行なっていくプロフェッショナルオートノミーの実践がとても大切と考えます。教室員ならびに関連病院の若い先生方には、志高く、どんどん新しいことに挑戦していって頂き、そのことによって未来の循環器内科医を目指す研修医や医学部の学生たちに循環器内科の魅力を伝えていくことが同門会の発展につながると確信しております。
最後に、これからも広島大学循環器内科学教室、開業医、関連病院の勤務医の先生方の絆が一層深まるような同門会運営に努力してまいります。今回、同門会副会長に、平成3年卒の佐々木正太先生を指名させていただきました。協力して、広島大学循環器内科学教室がさらなる発展をしていくよう努めてまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
