広島大学大学院 医系科学研究科 循環器内科学

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教授の挨拶

教授顔写真

循環器内科長、教授
心不全センター長

中野由紀子

広島大学では、平成20年に第一内科、第二内科の循環器グループが統合され、木原康樹教授のもと循環器内科が独立しました。令和2年4月1日より、私が第二代目循環器内科教授に就任致しましたのでご挨拶申し上げます。活気あふれる教室にし、研究・教育・臨床・社会貢献の信念を貫き、成果を積み上げて行きたいと思っております。

臨床については、不整脈治療では、全国トップの実力を有し、最先端の機器を使用して経皮的カテーテル心筋焼灼術などのカテーテル治療や突然死の原因となるブルガダ症候群を含む致死的不整脈などの重症例の診断・治療にも力を入れています。心房細動症例の脳梗塞予防のための経皮的左心耳閉鎖術(WATCHMAN®)も行っています。

心不全センターでは、心臓いきいきセンターを整備し多職種で協力して、心不全に対する包括的治療を行っており、厚生労働省のモデル病院になっています。

特殊な心筋症の治療も可能で、トランスサイレチン型心アミロイドーシスに対するビンダケル投与開始が可能です。心原性ショック重症心不全に対する循環補助用心内留置型ポンプカテーテル(IMPELLA®)も使用可能な施設です。

重症心臓弁膜症については、ハートチームで経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI®)や経皮的僧帽弁接合不全修復術(MitraClip®)などの治療を積極的に行っています。

虚血性心疾患については、心筋虚血の評価を十分に行い、複雑病変の治療も可能です。心臓CT・3Dエコーなどの画像診断に強く、これらの治療を行う上で非常に重要です。

これからも、先進的な治療を推進し、これまで治療困難であった症例に対しても挑戦して行きたいと思っております。またこれまで以上に、他病院やかかりつけ医との連携を強化して、地域医療の向上を目指したいと思います。

あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進するという目標がSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)に掲げられています。高齢化社会において個人に最適化された健康・医療・福祉サービスと提供するために、各分野で協力して新しいシステムの構築も必要になってくるかと思います。

臨床のみならず、研究においても、治療に結び付く研究を継続して行きたいと思います。基礎系、国内外研究機関との共同研究、人的交流などを積極的に行い、基礎研究を強化して、臨床をふまえたトランスレーショナルな研究、新しい治療法の開発を目指したいと思います。イノベーティブな発想が生まれやすい風通しの良い闊達な意見交換のできる環境を作ることが大事と考えています。

教育に関しては、アクティブラーニング実践し、病気だけでなく人を診れる・患者様やご家族としっかりコミュニケーションをとり信頼される医師、臨機応変に対応、自分で考えて問題解決できる医師の育成に心がけております。広島大学病院ならではの初期研修・後期研修が出来るようにプログラムを構築し、研修目標を自分でたてて、研修期間中に達成できるよう指導しております。若い先生方がやり甲斐を持って挑戦でき、適材適所で、活躍できるような環境を作り、チームのためなら多少の無理も厭わないメンバーシップとそのようなメンバーが集まる訴求力を目指したいと思います。

広島大学循環器内科に興味をもたれた、学生さん、研修医の先生方、レジデントの先生方、研究生など先生方の参加を期待しております。また循環器内科の各分野の専門家が揃っており、トップレベルの診療を行っています。広島大学病院で治療を希望される患者様のご紹介・ご来院をお待ちしております。