心臓デバイス治療
ペースメーカー種類
心臓の伝導が障害されている部位によって使用されるペースメーカーの種類が異なります。
シングルチャンバ型
リードが1本 (心室もしくは心房)
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デュアルチャンバ型 リードが2本(心房と心室) |
両心室ペースメーカー リードが3本もしくは2本 (心室側に2本(+心房1本)) |
リードレスペースメーカー
容量 | 1.0 CC | |
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重さ | 1.75 g | |
長さ | 25.9 mm | |
幅 | 6.7mm (20 Fr) | |
平均12.5年の電池寿命 VVIR(レートレスポンスあり) Bipolar pacing 1.5Tおよび3T全身MRI撮像可能 電池消耗した場合デバイスoff機能あり
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植込み時の胸部レントゲン
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植込み型除細動器 (Implantable Cardioverter Defibrillator:ICD)
致死性不整脈(心室頻拍、心室細動)が起こった際に電気刺激(抗頻拍ペーシング、電気ショック)による治療を行うことにより不整脈を停止させる。多くのものはペースメーカーの機能もついている。
皮下植込み型除細動器(S-ICD)
ボストンサイエンティフィック社製 EMBLEM™
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着用型自動除細動器 (Wearable Cardioverter. Defibrillator) |
両室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-D)
心不全の場合は致死性不整脈(心室頻拍、心室細動)を合併する可能性が高いため、両心室ペースメーカーに除細動器が付属したものを使用することが多い。
デバイス新規植込み件数
当院では日本不整脈心電学会のNew Japan Cardiac Device Treatment Regitry:New JCDTR
(我が国における心臓植込み型デバイス治療の登録調査)に参加しております。
(我が国における心臓植込み型デバイス治療の登録調査)に参加しております。
左心耳閉鎖システム Boston Scientific社製 WATCHMAN®
非弁膜症性心房細動による脳卒中を予防するためのデバイスです。
心房細動の患者さんでは心臓内、多くは左心房にある左心耳という部位に血栓ができることがあり、そのため血栓形成を予防するための様々な治療が行われます。
多くの場合薬物による抗凝固療法が行われますが血栓を予防するために凝固を抑える治療を行うと、出血が止まりにくくなることがほとんどです。特に出血がとまりにくくなることで不利益を被り、抗凝固療法が続けにくい方に対して低侵襲(体の負担が少ない)で治療できる方法が2019年9月より日本でも行えるようになりました。
血栓塞栓症に対する介入方法
- 抗凝固療法(抗血栓療法): 内服薬(ワルファリン、直接経口抗凝固薬DOAC)、ヘパリン
- アブレーションで心房細動の発作を減少させる
- 外科的処置 : 左心耳を切除、クリップ
- カテーテルを使用した左心耳閉鎖術 : WATCHMAN®